『生はちみつ』の知っておきたい危険性!?

危険性

とっても栄養価の高い、”生はちみつ”。

健康やダイエット効果に期待できる食品として人気ですが、摂取する際に
気を付けたいことがあります。

「え?”はちみつ”って、危険なの?

と、びっくりされる方もいるかもしれませんが、大丈夫です!

「知っていて良かった!」

と、安心して、より一層、はちみつを愛していただけるような情報を
皆さんにお伝えします!

 

『生はちみつ』のアレルギーについて・・・

様々な食材で食物アレルギーが起きますが、”生はちみつ”も例外ではありません

”生はちみつ”を食べたときに喉が痒かったり、いがいがしたり、なにか違和感
ある方はアレルギーの可能性があるので要注意です。

はちみつは、ハチが花から蜜を採集してきますが、その中に花粉が含まれている
場合があります。

花の種類によるアレルギー?!

はちみつは、1種類の花の蜜から採集したものだけのものと、

「百花」といって様々な花の蜜の場合があります。

「このはちみつは、おいしく食べることができるのに、こっちの”はちみつ”は

喉が痒くなるなあ・・・」と、いうことがあるかもしれません。

それは、花の種類によって何らかのアレルギーがある可能性があります。

実際に私の息子もこのタイプで、大丈夫な”生はちみつ”とそうでないものが

あります。

そば、りんご、ごま、アカシアなどは、アレルゲンとなる食品ですが、

これらの花から採蜜して作られた”はちみつ”も、またアレルゲンになります。

購入前には、どんな植物の花からの採蜜による”はちみつ”なのか、

確認しましょう。

また、アレルギーは体調不良など免疫力が低下している場合にも急になる場合

があるため、”生はちみつ”を食べた時に、「何かいつもとは違うな?」と、

感じた場合には気を付けましょう。

ハチの分泌物によるアレルギー・・・

”はちみつ”アレルギーの原因には、「花粉」ではなく、蜂の分泌物がアレルゲンと

なる場合もあります。

特に、蜂に刺された経験がある人は、注意が必要かもしれません。

ローヤルゼリー

ローヤルゼリーは、働き蜂が花粉やはちみつを食べて体内で合成する乳白色の

クリーム状の物質です。

女王蜂となる幼虫や、成虫になった女王蜂の餌となるもので、たんぱく質、脂質、

糖類、ミネラルなど栄養豊富で希少価値の高いものです。

女王蜂の体が他の蜂に比べて3~4倍も大きく育ったり、寿命も他の蜂の30~40倍

も長いのは、このローヤルゼリーの効果だと言われています。

ローヤルゼリーへのアレルギーは、ローヤルゼリーに含まれる少量の蜂毒が

原因です。

プロポリス

「蜂ヤニ」とも呼ばれるプロポリス。

みつばちが樹脂や木の芽などから集めた樹脂製混合物です。

蜂の巣の隙間を埋めるパテのように使われるもので、蜂の巣がそのまま用いられた

”はちみつ”に多く含まれています。

抗菌・抗ウイルス・抗炎症作用などが認められていて、サプリや皮膚病の薬として

用いられています。

プロポリスは元々、樹脂などの植物由来成分のため、特に植物に対してのアレルギー

のある方や花粉症の方は注意が必要ですね。

蜜蝋

蜜蝋(みつろう)は、みつばちの巣を構成している主な成分である「蠟(ろう)」を

精製したものです。

化粧品、ロウソク、医療や食用など用途の幅が広く、古来から人の生活に欠かせない

ものです。

蜜蝋にアレルギーがあると、皮膚の赤みや痒み、咳、くしゃみ、鼻水、血圧の低下など

様々な症状が現れます。

蜂の子

蜂の子は、スズメバチやミツバチ、アシナガバチの幼虫を指します。

日本では昔から、食用にされ、甘露煮や佃煮、炊き込みご飯などそれぞれの地方により

独特な調理法で親しまれ貴重なたんぱく源、滋養強壮剤として重宝されています。

蜂の子アレルギーとしては、食物アレルギー、蜂毒アレルギー、甲殻類アレルギーの

3種類があります。

蜂の子には、たんぱく質が豊富に含まれているので、牛乳や卵、小麦などのタンパク質に

アレルギーを持っている場合は注意が必要です。

また、蜂の子にも微量ですが「蜂毒」が含まれているため、アナフィラキシーショックを

引き起こす可能性もあります。

甲殻類アレルギーといえば、エビやカニを連想しますが、同じタンパク質の「トロポミオシン」

という物質が蜂の子にも含まれています。

喘息や花粉症などの疾患がある場合、蜂の子でもアレルギーを引き起こす可能性はあるようです。

妊婦さん、赤ちゃん、乳幼児に気をつけること・・・

2017年に、0歳児に”はちみつ”を混ぜたジュースを飲ませた結果、けいれんや
呼吸不全等の乳児ボツリヌス症の症状が出て、亡くなってしまうという事故が
起こりました。

 

赤ちゃんや乳幼児は・・・

妊娠すると配布される母子手帳にも、
「1歳児未満の乳児にはちみつを与えないように」
と、注意書きが記載されていますし、離乳食教室や妊婦教室等でも指導されます。

ボツリヌス菌

”はちみつ”には、ボツリヌス菌が混入している場合があります

特に、”生はちみつ”の場合は、栄養価を損なわせないために加熱処理をしていません。

ボツリヌス菌は、土壌中に存在しており、大人がなんらかの経路で摂取しても、
腸内で死んでしまいますが、赤ちゃんは腸が未発達の為、腸内でボツリヌス菌の
毒素が増えて、「乳児ボツリヌス症」を発症してしまいます。

ほとんどの場合、治療を受けると治りますが、稀に死亡することがあります。

しかも、ボツリヌス菌は熱に強いため、通常の調理の加熱では死滅しないため

注意が必要です。

しかし、1歳を超えると、腸も発達しますので大丈夫です。

 

妊婦さんや母乳育児をされている方はどうなの・・・?

もし、摂取した”生はちみつ”に、ボツリヌス菌が混入していたとしても

お母さんの胎盤や母乳を介して感染することはありませんので安心してください。

むしろ、”生はちみつ”には、鉄分、カリウム、ビタミンが多く含まれていますので、

貧血予防や高血圧予防、美肌、整腸作用など様々な効果が期待できますので積極的に

摂取していただきたいです。

ただし、はちみつも糖分なので摂りすぎは禁物です。

砂糖に比べてカロリーは低いですが、それでも100グラム当たり、

300キロカロリーあります。

糖尿病予防や中性脂肪を、つきにくくするためにも、一日の摂取量を意識しましょう。

目安として、妊婦さんの場合、一日の糖分の摂取量は25グラム(スプーン約4杯)

に抑えましょう。

>>”生はちみつ”の効果効能についての詳細はこちら

厚生労働省からのお知らせ

厚生労働省のHPでも、「ハチミツを与えるのは、1歳を過ぎてから」と、呼びかけています。

食品事業者の方へも、

ハチミツおよびハチミツを含む食品は、「1 歳未満の乳児には与えないで

下さい。」という情報を、表示などにより消費者に分かりやすく提供するようお願いします。

とお願いしてあります。

また、『乳児ボツリヌス症の発生状況』として、

乳児ボツリヌス症は、国内では、保健所が食中毒として報告した事例は1986 年以降3 例、医師が乳児ボツリヌス症として報告した事例は1999 年以降16 例あります。また、欧米でも発生しており、米国では毎年100 例以上の発生報告があります。
乳児ボツリヌス症の発生原因は、食品としてハチミツが指摘されていますが、ハチミツを食べていない例(国内では井戸水)も報告されています。

ボツリヌス菌の耐熱性については、

ボツリヌス菌(芽胞)の耐熱性は120℃,4分とされており、通常の加熱や調理では死にません。

とあります。

>>厚生労働省HPは、こちら

やってはいけない過剰摂取!

”生はちみつ”には健康増進、美肌等たくさん素晴らしい効果がありますが、

体に良いからと、たくさん摂取するのはNGです。

”生はちみつ”に、限ったことではありませんが、どんなに健康によいものでも、

過剰摂取は体に毒になる場合があります。

お腹がゆるくなる・・・

まず、”生はちみつ”の効果効能のひとつとして、整腸作用があるため、人によってはお腹が

ゆるくなって下痢になったりする場合があります。

肥満や糖尿病のリスクも・・・

”生はちみつ”は、砂糖に比べてカロリーやGI値が低い甘味料です。

しかし、”生はちみつ”の糖分はブドウ糖と果糖なので、吸収されやすく上手く消費されず、

体に蓄積すると中性脂肪値が高くなります。

また、糖分には違いないので、摂りすぎると糖尿病などのリスクが上がります。

既に糖尿病を患っている場合、砂糖の代わりに”生はちみつ”をとお考えなら、医師に相談し

摂取した方がいいですね。

はちみつに含まれるブドウ糖は、どんなに”生はちみつ”が好きで、

体に良いから食べたい!と、思っても、

「少量は薬、過ぎれば毒になる!」

と、心に銘じて下さい。

私も”生はちみつ”が大好きで、朝食のトースト、ヨーグルトなど、ついついたくさん

かけて食べてしまうことがあります。

そんな時は、

「今日は朝たくさん食べてしまったから、明日の朝食は和食にしよう」

と、思いっきりはちみつを楽しむ日と、全く口にしない日もあります。

厳密に1日の量を決めなくても、ゆるく調整するといいと思います。

 

FODMAP(フォドマップ)はどうなの・・・?

最近、日本でも悩んでいる人が多いといわれているIBS(過敏性腸症候群)」

IBSとは、緊張したり、過度にストレスがかかると下痢をしたり、お腹の調子を崩し、

病院に行っても原因が分からず、治療薬がない症状です。

近年になって単にストレスや精神的なものが原因ではなく、摂取する食物による体質的な反応で

あると言われています。

FODMAP(フォドマップ)とは、このIBSの症状を悪化させる原因となる糖類を含む食品の事

を指します。

この糖類の成分が多いものを高FODMAP,低いものを低FODMAPといいます。

低WFODMAPを取り入れた食生活をすることで、このIBSの症状を改善しようすることを

「低FODMAP食事法」と言います。

摂取を避けた方がいい、「高FODMAP」の食品の例としては、
・ヨーグルト
・納豆
・キムチ
・ゴボウ
・オリゴ糖
などがあります。

一般的には、これらの食品は腸内環境を改善する「整腸作用が期待できる食品」として

人気ですが、IBSの方には不向きということになります。

”生はちみつ”は、高FODMAPです

残念なことですが、「”生はちみつ”も、高FODMAP食品」です。

IBS症状に悩まれている、または、一般的な整腸作用のある食品を摂取しても

改善されない方は注意が必要です。

「単糖類」がダメ!

”生はちみつ”に含まれる糖類には、グルコース、フルクトース、マルトースなどがあります。

グルコースはブドウ糖、フルクトースは果糖です。

ブドウ糖と果糖は、ともに「単糖類」と呼ばれ、これ以上分解される必要がなく

体に入ると素早く吸収され、エネルギーに変換されます。

この「単糖類」が、FODMAPの「M」、つまりMonosaccharaides(単糖類)」

該当するため、高FODMAP食品に分類されています。

まとめ

残念ながら”生はちみつ”は、高FODMAP食品です。

「IBS(過敏性腸症候群)」でお悩みの方には、控えて頂いた方がいいみたいです。

 

ただし、この「低FODMAP食事法」は、高FODMAP食品を完全除去するのではなく、

個人の状態に合わせて、なるべく減らして改善しようとするものなので、

栄養面などを考慮しながら”生はちみつ”も、食事の中に取り入れられるように

なればいいですね。

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